訪問介護の入浴サービス
家族にとって一番労力を要する介護は、何といっても寝たきりの人をお風呂に入れることでしょう。「清拭程度では十分な清潔は保てないし、本人がかわいそう」という気持ちはあっても、簡単にできることではない点が家族にとってつらいところです。
そこで利用するのが、訪問介護の入浴サービスといえます。訪問介護の入浴サービスは、ホームヘルパーや介助員が家庭を訪問して、寝たきりの要介護者を自宅のお風呂に運び、入浴させてくれるというものです。これには、簡易浴槽を持参して入浴させてくれるところもあります。同じ訪問でも、巡回入浴サービスというものもあります。巡回入浴サービスは、入浴設備を備えた専用車が入浴を希望する家庭を巡回し、車の中で入浴させるというものです。さらに、施設入浴サービスというものもあります。施設入浴サービスは、要介護者を専用バスで施設に運び、お風呂に入れてもらえるサービスです。施設入浴の場合、同世代の人たちと楽しく過ごすことができるなど、別のメリットもあります。
これらは、家族にとって非常に助かるサービスであるにもかかわらず、月々に利用できる回数が少ないことはまだしも、未実施の自治体もあるのが現状です。全国的にみると、まだ体制が十分とはいえません。その原因としては、介護業界の人材不足も挙げられます。介護業界はまだまだ問題点が多く、一般的に「つらい仕事」というイメージです。そのイメージを払拭できれば、人材不足の解消につながるでしょう。